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新 勝手にコム論

元宝塚歌劇団雪組トップスター朝海ひかるさん!舞台道を走り続ける朝海さんのちょっぴり昔の記録です^^

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『蜘蛛女のキス』~映画語り 最終章1

『蜘蛛女のキス』の映画語りもとうとう最後の1作品です。
論者は実のところ、この映画が1番お気に入りです^^

「コム論」に訪れてくださっている貴方様にもっともっと
楽しんでいただきたいので、勝手にお節介な配役をば・・・

花形女優(女)・・・朝海さん
新聞記者(男)・・・わたるさん
パトロン(大富豪)・・・水さん

見たい・・・・・(震)
もう絶対に叶わないのですが
(っていうか在団されてても確実にありえナス)
頭の中で置き換えましょう!!(妄想力全開でお願い致します)



「花形女優と新聞記者の恋」(朝海さんが花形女優)


メキシコのカーニバル。
仮面舞踏会が繰り広げられている。
踊っているカップルはもうまばらで、
その中で仮面を付けているのは一組だけであった。

男は言う。
オーケストラが演奏する曲はこれで最後、
マスクを外す時がきた。
しかし女は拒んだ。
自分はあなたを誰だか知らないまま、
あなたも私を誰だか知らないまま、この夜は終わるべき、
これはカーニバルの夜の出来事に過ぎないのだから・・・

男は引き下がらずに自分のマスクをとってしまう。
男は自分には彼女しかいないと、女を離そうとしないのであった。
彼女は大きな石のついた指輪をはめていた・・・
女は男にテキトウなことを言い、
その隙をみて、逃げるように姿を消してしまうのだった。


舞台は変わってメキシコシティー。
その青年は有名な夕刊紙のレポーターとして働いていた。
ある日の午後、青年は新聞社の編集室で
相当にスキャンダラスな記事が準備されていることを知る。
暫く前に引退した女優を扱った記事であり、
今は大実業家をパトロンにして暮らしているという。
女優の写真を見ながら、青年は考え込んだ・・・
その絶世の美女はレビュー専門の劇場でデビューし
その後舞台の花形女優として大成功を収めたのだ。
青年は幾枚もの写真の中の1枚に
見事な石のついた指輪をしている女優を見る・・・
青年の心に残るあの仮面の女・・・カーニバルのあの女だッッ・・・
もはや疑う余地はなかった。

彼は一体どんなスキャンダルになるのか
探りを入れてみることにした。
それはとてもセンセーショナルな記事になる予定で
あと必要なのは彼女がステージで裸になっているころの写真であった。
それも直に手に入るという話だ。

青年は編集室にあった彼女の住所を訪ねることにした。
彼女を見た青年はそのあまりの美しさに目が眩む思いであった。

青年はスキャンダルの内容、その経緯を彼女に話した。
そして約束するのだった。
写真は全て処分する、記事も始末すると、
そうすれば記事にはならないからと・・・
彼女は心から感謝した。

そして青年は彼女に言う。
この素晴らしい檻にいて幸せなのか・・・・と。
彼女は悲しい顔をして、真実を打ち明け始めた。
自分は女優として頂上を極めたけれど
その舞台生活に疲れ果ててしまった・・・
だからその男の申し入れを断らなかった。
男は大富豪で自分を世界旅行に連れて行ってくれた。
ところが国に戻ると、
自分が人目に触れることが許せなくなり、
とうとう囚人同様にしてしまったのだと。
何もできないことに飽きてしまい、
もう1度舞台に立ちたいとお願いしたが、
男はそれを許さなかったのだと。

彼女は青年の顔をじっと見つめ、煙草を1本取り出した。
青年は彼女に近づき、火をつけてやった・・・
そしてそっと彼女にキスをした。
彼女は青年の背中に両腕を回すと、
しばらく衝動に身を任せるのであった・・・


青年はいっしょに逃げようと言う。
宝石も毛皮も服も何もかも捨てて、自分に着いてきて欲しいと。
怖気づく彼女を青年は励まし続けた。
彼女は考える時間が欲しいと言う。
しかし青年は譲らなかった。
彼女の両腕を掴むと、恐怖心を払ってやるかのように
強く揺するのであった・・・
彼女は青年に反発した。
私は物じゃない、
男たちの好き勝手にされるのは嫌、
自分のことは自分で決めさせて欲しいと。

2度に渡る拒絶を受けた青年は、
もう2度と会うことはないだろうと言い残し、
彼女が揉み消し料と言って渡そうとした札束を
彼女の足元に叩きつけ、出て行ってしまうのであった。

アパートを出た後で自分の行いを後悔する青年。
どうしていいか分からなくなった彼は
煙の立ち込める居酒屋で派手に飲み始めた。
そして居酒屋の奥から聞こえてくる曲が・・・
それはあのカーニバルの夜に彼女と踊った曲であった。
彼はその曲に歌詞を付けた・・・彼女を思いながら・・・

ぼくを傷付けた君の唇
ぼくが愛したあの唇は 
また嘘をつくのだろうか
運命の黒き花は
無常にも僕たちを引き裂く
けれどいつか訪れるだろう
君がぼくだけのものになる日が・・・・・





.....to be continued.



わたコムふぉぉえばぁぁぁぁぁ(泣)
水さんのことも論者はとっても好きなはずなんですが、
変な配役ばっかりでごめんなさい(平伏)


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『蜘蛛女のキス』~映画語り3の3

娘が屋敷に着くと青年はひどく心配していた。
そして娘を抱きしめると、
自分の許可なしで外出するのを禁止してしまうのだった。

2人は夕食の席についた。
しかし青年はだんだんと苛立ちを見せはじめ、
ナプキンを叩きつけると席を立ち、
例の引出しのある書斎に鍵をかけ
閉じこもってしまうのだった。

娘は眠りにつく前に青年に声を掛けた。
青年はべろべろに酔っ払った声で、さっさと行けというのだった。

翌朝、娘が目を覚ますと青年はどこにもいなかった。
娘が使用人に尋ねると、
青年は行く先を告げずに出て行った・・・
たぶん1番遠いプランテーションの方角に向かったと答えた。
娘は思い出す。魔術師の隠れ家がそこにあることを。

娘は執事に助けを求めた。
執事は言う・・・青年は島の医者に診てもらったことがあった、
しかし指示どおりにしなかったのだと。
残された道は1つしかない・・・
執事は一緒に魔術師のところへ行こうと娘に言うのであった。
今朝、青年は自分のことをののしった、
最初の妻が死んだのは彼のことで散々苦しんだからだ、
青年に見切りをつけて、もっと相応しい男を見つけるべきだった・・・
そう語る執事の目つきが普通でないことに娘は気付いていた。
そして執事は娘に対しても、
あんたみたいな美人があんな男と結婚しているのはおかしいと
しつこく言うのであった。

娘は弱り果てて、青年を捜しに行こうとした。
黒人女は絶対に行ってはいけないと、娘を制止した。
もうどうすることも出来なくなった娘は
様子のおかしな執事に頼むしか方法がなかった。
執事は馬車を仕立てると娘と2人魔術師のところへ向かうのであった。
それに気付いた黒人女は全身を震わせて叫んだ。
行ってはいけないと・・・・
しかし娘の耳には届かなかった。

やがて2人はジャングルの1番鬱蒼としたところに着いた。
執事1人が馬車から下り、娘は待たされることに。
しばらく経っても戻ってこない執事が心配になり、
しかも太鼓の音が響き始める始末・・・
娘は馬車から下りると執事の向かった小屋の方へ歩くのであった。

娘は太鼓を叩いている者がいるところへ行ってみようと決心した。
先へ進む中、靴は片方脱げ、ブラウスは破れ、
顔は泥だらけ、スカートはずたずた・・・
儀式を挙げている者のところへ近づくにつれて
あたりはだんだんと暗くなっていった。
光といえば点されたロウソクだけ。
祭壇の裾にはボロ切れで作られた青年そっくりの人形・・・
黒人の女や男が輪になり祈りを捧げ、時々奇声が発せられる・・・
心の奥深くに隠されていた大きな悲しみの叫び・・・

突然太鼓の音が止むと、黒人たちは静かになり
白い衣を着た魔術師が現れるのだった・・・

娘の目に映った魔術師・・・・・・
その正体は・・・何とあの執事であった。

執事は黒人たちに祝福を施すと催眠術を掛けるため
周りをじっと見渡すのだった。
娘は目をそらし、術に掛かるまいとしたが、
その力に抵抗しきれず、魔術師の顔をまともに見てしまうのだった・・・

催眠術にかかった娘は、魔術師の方に歩き出す・・・
黒人たちは恍惚状態になり、拝み倒していた。
魔術師は娘の腰を掴み、その手で彼女の頬を撫でると
彼女の片腕を掴み、自分の小屋へと連れ込むのだった。


そこへ青年が娘を取り返しに現れる。
青年を見つけ出し、ここへ呼び寄せたのはあの黒人女。
黒人女は魔術師、つまり執事の妻だったのだ・・・

青年を見た娘は正気を取り戻し、
娘と青年はジープで屋敷へと戻るのであった・・・


娘は何事もなかったかのように夕食の用意をしようとした。
しかし青年はまたお酒に手を出そうとした。
娘は青年に頼んだ。
弱気にならないで欲しいと、
結婚生活を守るために一緒に闘って欲しいと、
2人は愛し合っているのだからと・・・
それでも青年は娘を乱暴に突き飛ばしてしまうのだった・・・


その頃、魔術師は先妻のゾンビ女がいる家に来ていた。
ゾンビ女のそばには、あの黒人女がいて、彼女の世話を焼いていた。
黒人女はゾンビ女をこれ以上悪い事には使わせないと言い放つと
短刀で執事を、自分の夫を刺そうとするのだった・・・

しかし魔術師は短刀をひったくると
黒人女を刺し殺してしまうのであった。
ゾンビ女は動かなかった・・・
けれどその目は悲しみに満ちていた。
魔術師はゾンビ女にこう告げた。
青年は悪人なのだと・・・
お前をゾンビにするように命じた張本人だ・・・
それに今また2番目の妻に同じことをしようとしている・・・
彼女を虐待している、
お前はその短刀で青年を殺し、全ての悪事にけりをつけなくてはならないと。

ゾンビ女の目は決して魔術師の嘘を信じてはいなかった・・・
しかし意志のない女は命令に従う他なかった・・・


日暮れ時で、あたりはもう薄暗かった。
ゾンビ女が窓から中を覗くと、
青年が酔っ払って、娘に怒鳴り散らしていた。
娘の両肩を揺すり、投げ飛ばす・・・。

魔術師はゾンビ女に短刀を持たせた。

ゾンビ女は青年に近づいていった・・・
心の奥ではまだ青年を愛していた・・・
けれど命令には逆らえなかった・・・

青年は前妻に気付かずに空のボトルを振り回していた。
娘は自分の部屋に閉じこもり泣いていた。


青年の断末魔の叫び声が聞こえるッッ
娘は部屋から飛び出し、息も絶え絶えの青年を見つけた。

執事は使用人たちを呼び寄せ、殺人事件の証人にした。

青年はゾンビ女に打ち明けた。
君をとても愛していた・・・
悪いのはあの魔術師だ・・・
あいつは絶えず、島を自分のものにしようとしてきた・・・
青年はゾンビ女に言う。
例の家に戻れと・・・
中に入ったら鍵を掛けて火をつけろと・・・
君はもう悪事の道具にならなくて済むからと。

青年は最後の力を振りしぼり、使用人たちに話した。
お前たちの両親の多くは、
恥知らずな執事の犠牲となってゾンビにされたと。
皆が一斉に憎しみをこめて執事を見ると
執事は猛烈な風の吹き上げる嵐の中、庭へと逃げ出した。
執事は身を守るため拳銃を取り出すと、
耳をつんざくような音がして、
執事の上に雷が落ちるのであった・・・。

やがて雨が上がると、
ゾンビ女の姿はなかった・・・。

そのとき舟が出るのを知らせる汽笛の音が響いた。
娘は身の回りのものをスーツケースに詰め込むと
他のものはすべて使用人に託し、
船着場へと急ぐのであった・・・
ただ全てを忘れたかった娘。

船が島から離れ、娘が1人キャビンに立っていると
後ろから声が・・・・・
胸ときめかせ島に向かったあの日に会った若い船長である。

その時、娘と船長の耳に何かの音が・・・
2人が甲板に出てみると、
島の何百という人々が船着場に押し寄せ、
娘のために感謝の歌を歌い、見送っているのであった。
船長は感動に震える娘の肩にそっと手をかけてやるのだった。

そして島のはるか彼方、ジャングルでものすごい炎が上がっているのを見た。
娘はその炎の中で哀れな先妻が燃えているのを知っていた。
娘は船長にかじりつき、震えるのだった。

船長は娘をなだめるように言う。
怖がることはない、全ては終わったのだからと、
あの島の人々が歌っている歌は、あなたに永遠の別れを告げている、
そして幸せに満ちた未来を約束しているのだと・・・。



完。




前篇、後篇ならいざ知らず、
3回はちょっと長かったですねぇぇ・・・。

1番可愛そうなのは先妻ってことでいいんでしょうか?この物語。

途中、魔術師に腰を掴まれた娘らへんで
そう言えば『青い鳥』の公演では朝海さんも
やたらとカシちゃんに腰を掴まれていたなぁぁぁぁとか、
『あの日みた夢に』でも、えりたんに掴まれてたなぁぁぁとか、
『This is TAKARAZUKA』では和央さんと湖月さんに取り合われてたなぁぁぁ
(これは全然違う)
とかいろいろとニヤケ思い出しました。



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『蜘蛛女のキス』~映画語り3の2

はるか彼方から太鼓の音が聞こえてきた。

青年も顔色を変え、もう眠ることが出来ない。
青年は起き上がった。
娘は寝ているふりをすることにした。
黒人女に言われてことを思い出し、
気を利かして寝ている振りを・・・

食器棚のキシる音がしたのち、
いくら待っても帰ってこない青年。
娘は心配になり勇気をだして青年の方へ・・・

そこには完全に酔いつぶれた青年の姿があった・・・
開いたままの引き出しが1つ。
そばにはブランディのボトル。

娘にはこのアルコールをどこから運んできたのか分からなかった。
空き瓶の下には青年が隠していたと思われる写真と手紙・・・

娘は青年を寝室へと運んでやると
あなたを愛している・・・
もう独りぼっちじゃない・・・と元気付けた。
青年は感謝の眼差しを娘に向けると、そのまま寝入ってしまうのであった。

娘はもう1度起き上がり、
あの引き出しのところへ調べに行く・・・
しかし引き出しは閉まっていた・・・その上、鍵もかけられていた・・・
辺りを見回す娘・・・・・そこには暗闇だけが広がっていた。

次の朝になると、青年は何も覚えていないかのように
娘を島巡りのドライブへと誘うのであった。

海辺でのデート・・・・・2人にとってとても幸せな時間だった。
日も暮れ始めた頃、坂道の向こうに
生い茂った木々に覆われた一軒の家を見つける娘・・・
いつかあの家に行ってみたいと青年に告げた途端、
青年は今までにないような苛立ちを見せ、
絶対に近づいてはいけないとキツく言い放つのであった。

屋敷に戻った娘は青年がシャワーを浴びている隙に
青年のキーケースを探し出し、
どうしても気になるあの引き出しを調べに行くのであった。

引き出しの中には
ブランディの入ったボトル1本
青年のサイン入りの手紙、先妻のサイン入りの手紙・・・
そして写真・・・青年と女の写真。
とても背が高く、金髪の髪、薄い目の色・・・
たよりない目つきの・・・ぼんやりとした・・・

その途端、娘はぎょっとした。
それは夢の中で追いかけてきた女そのものであった・・・


それから何日かが過ぎ、
娘は、青年が眠れずに夜中に置きだすことに気付いた。
しかし娘はそのことで言い合うのが怖かったため
いつも寝ている振りをするのであった。
そして明け方に、いつも最後は酔いつぶれ、
椅子の上でひっくり返っている青年を寝室まで運び込むのであった。
そして明け方に娘の見るボトルには
いつもブランディがいっぱいになっているのであった。

青年は毎日夕方になると農園から戻ってくる。
そして娘が笑顔で迎えると、とても幸せそうであった。
けれど真夜中になると、あの太鼓の音が・・・
眠れない青年、酔いつぶれない限りは眠れない・・・

娘の不安は募るばかりであった。
娘は青年がいないときを見計らい、
青年がときどきひどく苛立つ理由を執事に尋ねてみるのであった。
しかし執事は仕事上の問題だとだけ言うと、何も教えてはくれなかった。

ある日、青年は執事と共に、1日中農園に出かける事になった。
次の日まで戻らないと告げられた娘は、
勇気を出して秘密裏にあの木々に覆われた家に向かうことにした。
何か手がかりがあると思ったのだ。

日が暮れて、ようやく例の家に辿り着いた娘は
中にロウソクの火が燈っているのを見つけると
幾分か安心してドアを開けた・・・
部屋の隅には祭壇があった。
祭壇に近づく娘・・・そしてふと戸口を振り返ると
そこには黒人の男が・・・
目の飛び出した・・・
ボロボロのズボンを履いただけの男・・・
それは生ける屍・・・
黒人女の話したゾンビそのものであった・・・

行く手を阻まれた娘は、恐怖のあまり違う部屋に入り込み、
鍵をかけるのであった。
真っ暗な部屋・・・何も見えない・・・・・
暫くして、暗闇に慣れた娘の目に映ったもの・・・
ベッドの上で誰かが動く・・・
青白い顔、腰まで続く髪、あの夜と同じ白い服の女。

もう悲鳴をあげることすら出来ない娘が
気絶しそうになったとき・・・窓の外から声が。

あの家政婦の黒人女であった。
もう大丈夫。怖がらなくていいと・・・
黒人女はゾンビ女を優しく諭し、再びベッドに戻るよう指示した。

ロバのひく車で屋敷に戻る道々、
黒人女は前妻の正体に気付いてしまった娘に
全てを打ち明けようと話し始めた・・・


「青年は前妻ととても幸せな生活を送っていた。
しかしどうしても言えない秘密があった。
彼の父親について・・・身の毛もよだつ犯罪を目撃した事。
彼の父親はまるで獣のような男だった。
青年がまだ幼かった頃、
父親はその島に一儲けしようとやって来た。
そして農園の労働者たちをそれはそれはこき使っていた。
労働者たちはある日、反乱を企てた。
すると父親は土地の魔術師とぐるになって
労働者の親分格を集め、殺してしまった。
矢尻には魔術師が調合した毒薬が塗られ、
殺された労働者たちはジャングルの中で目を覚まし、
生ける屍となってしまった。
そして昼間は掘っ立て小屋に眠らされ、
夜になるとバナナの房を刈るように命令されるのであった。
青年の父親はそうやって財産を増やしていった。
青年は小さかった。
でもその全てを見て育っていった・・・・

そして青年は大きくなりアメリカの大学で知り合った
背の高い金髪の女と結婚し、島に連れて帰った。
そして父親が死んでしまうと、魔術師との関係を断つために
彼を屋敷へと話し合いのため呼びよせるのであった。

青年は魔術師が屋敷に向かっている間に
掘っ立て小屋に向かい、ゾンビの眠る小屋を焼き払ったのである。
ゾンビは灰となり、哀れな生ける屍の苦しみに幕が下ろされた・・・

しかしその間、魔術師は屋敷で前妻と2人、彼の帰りを待っていた。
そのときも太鼓の音が鳴り響いていた・・・
それは青年の行為を魔術師に知らせる合図であった。

魔術師は突然、青年を殺してやると言い始めた。
何が何だか分からない金髪の妻は、
お願いだから青年に手を出さないでくれと・・
そうすればお金でも宝石でもなんでも譲り渡すと懇願した。

魔術師は妻の体をじっくりと眺め、
毒を塗った短刀をテーブルの上に置くと、
助ける方法が1つだけあると告げるのであった。

そこへ青年が戻ってきた。
窓から青年が見たもの・・・それは
魔術師と自分の妻が2人、
しかも妻は服を脱ぎかけているところであった。

妻は青年に告げた。
あなたを捨てて、魔術師と共に暮らすと・・・
頭に血ののぼった青年はテーブルの上の短刀を見つけると
興奮のあまり自分の妻を刺してしまうのであった。

魔術師は言った。
誰も見ていない・・・
目撃者は自分だけだ・・・
これからも儀式や魔術を続けさせてくれるならば
2人だけの秘密にしてやると。」

黒人女に全てを聞いた娘は震える体を止めることが出来なかった。


…..to be continued.




黒人女性が話す前妻の話も悲しすぎますよね・・・。
ここだけヅカ版でやってくれたらなぁぁ・・・
なんて書きながら勝手に配役しちゃいました。

青年・・・朝海さん
前妻・・・まぁちゃん
魔術師・・・水さん
現妻・・・となみぃ


いいねぇ・・・。
今はもうこんな配役絶対観れないですもんね・・・(悲)
いやいや・・・水さんが変態役すぎてファンに怒られますから・・・。

次でちゃんと終わらせます!!
思ったよりも長かった・・・・(汗)

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『蜘蛛女のキス』 映画語り3の1

『蜘蛛女のキス』に登場します映画の話を続けておりますが・・・
ここから「コム論」に来られた方には何が何だかさっぱりですね・・・^^;

なのでもう1度、説明を。(kudoi)

ここは朝海さんについて熱く影から語り合うブログです(基本)
そして今のこちらの流行は朝海さんが11月に公演されます
『蜘蛛女のキス』の小説の内容を書き連ねること。
今回で3回目ということです!!

よろしいでしょうか・・・・?(おっけぃです)

そうしましたら続けます。(何の確認だょ)

3回目ということで3話目にいきたいところなのですが
3「心優しき醜いメイド」、4「御曹司とゲリラ」に関しましては、
たぶん舞台化されないのではないかな・・・という想いと
あまり朝海さんに関係なさげ・・・ということで、
すっ飛ばすことに致します。

3話目は醜いメイドがヒロインのお話で、
もともとはとってもハンサムな男が戦争に行き、
一生消せない顔の傷と心の傷を追い、
2人が心の美しさでもって結ばれるという話。(超まとめ!!)
(やれば出来るんだなぁぁ・・・)

4話目は浦井バレンティンのことを語っているような内容で、
金持ちの家の息子が父親と母親の別れを機に家族がすれ違い、
国のゲリラに父親は殺され、
息子の理解者であったパリの女とも別々の道を歩む事になり、
最後には母親と息子が共に暮らしていくという話。(短すぎてよく分かりませんね)
(でも大丈夫です。朝海さんに演ってもらう役はなかったです)
(そんな問題か・・・?)

ということで・・・・5話目に行きます!!

「大農園のゾンビ伝説」(たぶん朝海さんが娘)

ニューヨークからカリブ海の島に行く娘。
島で待つフィアンセと結婚するため、夢に満ち溢れ、船出する娘。

夜、その舟の船長に全てを話す娘、
若くてハンサムな船長はこれから娘に起こるであろうことに
一抹の不安を覚えながらも何も言えないでいるのであった。
舟が島に着こうという頃、
島の方から原住民の太鼓の音が聞こえる。
興奮する娘を尻目に船長は「太鼓の音にだまされてはいけない。
死刑の宣告を知らせることもあるんだ」と海をながめ、娘に告げるのであった。


彼はNYで2,3日知り合ったに過ぎない男やもめのアメリカ人であった。
娘が島に下り立つと、彼はロバのひく花飾りの車の行列を従えて待っていた。
一面に広がるバナナ畑。

彼もとても幸せそうであった。
しかし彼の心には何かひっかかりがあった。
彼はまず自分の妻となる娘を執事に引き合わせた。
50がらみの男、フランス人の男、ヒステリックな男・・・。

島の住人に祝福された2人は、明日の朝
島の役所で戸籍登録をして晴れて夫婦となることになった。
しかしその夜、娘は1人で留守番するはめに。
夫となる彼が島で1番遠いプランテーションに行く事になったからだ。

娘はその晩、屋敷内を散策してみることにした。
スタンド式の写真立て。
片方には彼の、もう片方はカラッポ・・・
死んでしまった前妻の写真が抜き取られていたのであった。

その時、娘は何かの物音を耳にした。
窓の向こうを影が通り過ぎた・・・
あわてて外に飛び出す娘・・・・・
月明りのイタズラと安心し、ふと部屋に目をやる・・・
すると部屋の中で動く影が今度はしっかりと見えたのであった。
その部屋は死んだ前妻の部屋・・・
がくがくと震え出す娘。
その人影は部屋を出て別のところへ・・・
怖さのあまり小さく身をかがめる娘。

すると目の前に影が・・・・

背が高く、顔は真っ青、髪は腰まで届く金髪、黒くて長い服、
目つきのぼんやりとした女は娘に触ろうと
両手を伸ばし近づいてくる・・・
恐怖のあまり気絶する娘。

自室のベッドで意識を取り戻した娘は
家政婦の黒人女に何もかも夢だと諭されるのであった。

次の朝、黒人女に身支度を手伝ってもらいながら、娘は質問をした。
彼はどこで夜を過ごしたのか・・・
黒人女は何食わぬ顔で答えた。
青年は労働者に挨拶をするために1番遠い農園に行ったのだと・・・
その大部分がある宗教を信じていると・・・

娘はその宗教が何か魔術的なものであることは聞いたことがあった。
そして自分もその儀式を1度見てみたいと・・・
しかし黒人女は決して近づいてはいけないと言う。
黒人女は続ける・・・
昔からの言い伝え・・・ゾンビの言い伝え。
それは死んだ人間が冷たくなる前に、魔術師が生き返らせたものだと、
魔術師が自分で殺し、毒薬を使う、
生き返った人間には意志がなく、魔術師の指示通りに動く。
その昔、哀れな労働者数名が反乱を起こした。
経営者たちは魔術師とぐるになり、労働者を殺しゾンビにしてしまった。
夜になると口のきけないゾンビたちは黙々と働かされた。
文句も言わず、意志もなく、働きつづけるゾンビ。
出来る事はただ1つ。
命令に従って、苦しむ事だけ・・・だと・・・。

その時、前の晩に見たと信じ込んでいる夢のことを思い出した娘は
女のゾンビはいないのかと尋ねてみた・・・
すると黒人女はいないと答え、口をつぐんでしまった。


結婚式を終え、その夜、
娘と青年は1つのベッドに眠っていた・・・
とても幸せな時間だった
聞こえてくるのは庭の虫の声と噴水の水音だけ・・・
ところがそこにある音が・・・
確かに聞いたあの音・・・太鼓の音・・・
聞き耳を立てる娘、だんだんと大きくなるその音
娘は震え出した・・・

はるか彼方から太鼓の音が聞こえてくる・・・


……to be continued.




引き込まれておりますでしょうか・・・?
お話はとっても途中なのですが、
まだまだ先が長いですので(舞台もとっても先ですので)
続きはまた後日^^


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『蜘蛛女のキス』~映画語り2

「花形スター・レニとドイツ人将校」(たぶん朝海さんがレニ)

場所はドイツ軍に占領されたパリ。
とあるミュージックホール、スタイル抜群のコーラスガールたち。
暗転の後、現れたのは花形スター・レニ。
皆の視線を一点に受けるレニ。
桟敷席のドイツ人将校ももちろんその1人。
挨拶をした瞬間、ドイツ人将校と目が合うレニ。

楽屋に戻ったレニはステキな花束の贈り物に気付いた。
その時、ブロンドのコーラスガールの1人が楽屋を訪ねる。
彼女は自分の崇拝するスターであるレニに
自分の身に起こりつつあることを話そうとやって来たのだ。
彼女が子供を宿していること。
そして相手はドイツの青年将校であること。
そして彼は自分のことをとても愛してくれていること。

彼女の話を聞いた後、レニは思う。
自分は祖国の侵略者を愛する事ができるだろうか・・・


レニと別れたコーラスガールは恋人のアパートへと急いでいた。
ちょうど夜中の12時だった。
灯りの燈った窓が開き、彼女に向かって微笑む青年将校。
その瞬間・・・・・
後ろからフルスピードで走ってきた車がコーラスガールに・・・
そのまま車は逃走。
全てを目撃した青年将校は大慌てで駆け寄り、彼女の腕を取る。
やっとの思いで聞き取れた言葉。
心配はない・・・
子供は元気に生まれる・・・
あなたの自慢になるだろう・・・
そう告げた彼女の目は、開いたまま光を失った・・・


次の朝、ドイツの警察がレニを訪ねた。
知っていることを全て白状しろと。
けれどレニは何も知らなかった。
彼女がドイツの青年将校に恋をしていたこと以外は。
しかし信じてはもらえなかった。
何時間もの間、引き止められた末、
見張りをつけて放してもらえることとなった。

レニはすっかり怯えながらも
その晩もミュージックホールで歌っていた。
そして楽屋にはまた例の花束が・・・
ネームカードを捜すレニ。
すると男の声・・・・・
「捜さなくてもいい。今度は自分で持ってきたんだ。」

彼女がびっくりして振り返ると
そこにはドイツの高級将校が立っていた。
彼女は誰なのかを問いただした。
けれど彼女は気付いていた。
彼は前の晩、桟敷席から盛んに拍手を送っていた男であると。

彼は今朝、迷惑をかけたことを謝りに来たのだと言う。
そしてショーの後、レニを夕食に誘うのであった。

夕食のとき、彼女は彼にこう告げた。
自分はフランスを愛するよう教育され、
フランスの利益を望んでいる、
外国の占領軍がフランスのためになるのかは分からないと。
彼は言う。
自分は全くそのことについては疑っていない。
ドイツの義務は、民衆の真の敵からヨーロッパを開放すること、
その敵とは時に、愛国者の仮面の影にかくれているのだと。

やはり彼を受け入れられないレニはウイスキーを少しなめると
もう疲れたと告げ、家まで送ってもらうことになる。
彼女が車から下りると、彼は手袋をはめたままの彼女の手にキスをした。
将校がレニの美しさに心を奪われていたその時、
レニは自分の部屋に人影らしいものを目にした。
彼女は震え出し、今夜は独りではいたくないと彼に告げるのだった。

2人は彼の高級アパートに着いた。
彼の国を愛する気持ち、紳士的な態度にだんだんと心を許していくレニ。

2人はたちまちの内に夢中になっていった・・・

彼女は毎晩、ステージから彼に歌を捧げ続けた。

レニと将校のロマンスが始まり、幾週も経ったある朝、
彼女の家にある訪問者が2人やってきた。
1人はレニの幼い従弟。
もう1人は以前、コーラスガールを轢き殺したあの男であった。

男は話し出した。
自分たちの任務にフランス人として協力して欲しいということ、
その任務はあのブロンドのコーラスガールが果たせなかったものだと、
フランスにあるドイツ軍の大兵器庫の場所をつきとめること、
そうすればナチスの反対勢力がそこを攻撃できるからと・・・
コーラスガールは任務遂行中、本気で青年将校を愛してしまった。
そして約束を果たせなかったコーラスガールは消されたのだと。

レニは男の申し出を断った。

男は言う。
それならばそれなりの方法をとると、
彼の隣で震える少年・・・
彼女の幼い従弟は人質として連れてこられていたのであった。
この哀れな子供は何もしてはいない、
ただ1つの罪はレニの身内であることだと・・・

彼女は男と契約を結んだ。

いつものとおり、将校のアパートを訪れたレニは引出しを調べ始めた。
しかし彼の家に常駐している執事にはびくびくものであった。
彼に見つからぬよう、片っ端から調べを続ける。
とうとう武器庫の隠し場所の地図を手に入れる。

博物館で待ち合わせをするレニ。
男と幼い従弟、そしてレニ。
情報を手入れたという彼女に向かい、男は言う。
これはお前のする仕事の第一歩に過ぎない、
彼女の裏切りを知ったら、あの将校は心の底からお前を憎むだろう・・・と。

レニは絶望と怒りで真っ青。
それを見ていた少年・・・・・

ここは博物館の6階・・・
吹き抜けのガラス壁のそばにたたずむ3人・・・
次の瞬間、
少年は男の腕を掴むとガラス壁を飛び越え、
自分を犠牲にし、男もろとも落ちていくのであった・・・


レニはベッドで目を覚ます。
昨晩、事件のことは何も告げず、将校の元へ震えながらやってきたのであった。


将校を、そしてドイツをすっかり愛してしまったレニは
兵器庫の秘密と引き換えに、反対勢力の親玉と接触することを決める。

ある日、パリ郊外のお城へと招待されたレニ。
彼女は反対勢力の男の車に乗り込むと、
その後を将校と部下の兵隊たちに追わせるのであった。

お城に到着したレニは奥の部屋に通される。
ドイツ軍の兵隊がすぐに突入してくると疑わなかったレニは、
親玉に何やら耳打ちをしている運転手を見て悟る・・・
将校ら兵隊は、彼女の車を見失い、手間取っていたのであった。

何とか時間を稼ごうと、レニは最後の手段にでる。
親玉を誘惑するレニ・・・

そして親玉がレニに飛びかかろうとしたとき、
彼女は肉切り様のフォークをつかむと男を刺し殺すのであった・・・

そこへ将校たちがやっとの思いで駆けつける。
彼女は窓を開け、彼のもとへ行こうとする・・・
しかしその下には先ほどの運転手が銃をかまえている・・・

間一髪のところで男を見つけた将校は男を撃つ。

しかし死ぬ寸前、男の銃はレニをしっかりと捕らえていた・・・
カーテンを掴み、倒れまいとするレニ・・・
駆けつけた将校が彼女の腕を掴んだとき、
レニのわずかに残っていた力は抜け、彼に倒れ掛かる。

あなたを愛している・・・
またすぐにベルリンへ行ける・・・

彼は彼女にキスをした。
彼女の唇から離れたとき、レニはもう力尽きていた。


将校は目にいっぱい涙を溜め、歩いていく・・・
しかしその道は光に満ちている・・・。



完。



「黒豹」に引き続き長編すぎます・・・。
しかもこっちはかなり省いています。
なので「え?展開早ッッ」ってところが多いかと思いますが
まぁだいたいこのような感じのお話でした!!

けっこう読んでいるとその世界にはまっちゃいますよ^^

この映画の話をしている間には、
バレンティン(浦井さん)が「ナチの宣伝映画だ!」とか野次ったり、
モーリス(石井さん)が恋人の話をし出したりと脱線が入ります。



ところで『Primary Colors』のお稽古が5日から始まったみたいです^^
元・星組の凛華せらさんも急遽ご出演だそうです。

ハリーの台本がかなり楽しいらしく、
本読みが和やかムードで行われたとのこと^^

高額チケに手を出そうか・・・・・
悩んでおります・・・・・
(出せ出せ!!)

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私の毎日は朝海さん一色!!そんな約4年間の記録です。

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