新 勝手にコム論
元宝塚歌劇団雪組トップスター朝海ひかるさん!舞台道を走り続ける朝海さんのちょっぴり昔の記録です^^
『蜘蛛女のキス』~映画語り2
「花形スター・レニとドイツ人将校」(たぶん朝海さんがレニ)
場所はドイツ軍に占領されたパリ。
とあるミュージックホール、スタイル抜群のコーラスガールたち。
暗転の後、現れたのは花形スター・レニ。
皆の視線を一点に受けるレニ。
桟敷席のドイツ人将校ももちろんその1人。
挨拶をした瞬間、ドイツ人将校と目が合うレニ。
楽屋に戻ったレニはステキな花束の贈り物に気付いた。
その時、ブロンドのコーラスガールの1人が楽屋を訪ねる。
彼女は自分の崇拝するスターであるレニに
自分の身に起こりつつあることを話そうとやって来たのだ。
彼女が子供を宿していること。
そして相手はドイツの青年将校であること。
そして彼は自分のことをとても愛してくれていること。
彼女の話を聞いた後、レニは思う。
自分は祖国の侵略者を愛する事ができるだろうか・・・
レニと別れたコーラスガールは恋人のアパートへと急いでいた。
ちょうど夜中の12時だった。
灯りの燈った窓が開き、彼女に向かって微笑む青年将校。
その瞬間・・・・・
後ろからフルスピードで走ってきた車がコーラスガールに・・・
そのまま車は逃走。
全てを目撃した青年将校は大慌てで駆け寄り、彼女の腕を取る。
やっとの思いで聞き取れた言葉。
心配はない・・・
子供は元気に生まれる・・・
あなたの自慢になるだろう・・・
そう告げた彼女の目は、開いたまま光を失った・・・
次の朝、ドイツの警察がレニを訪ねた。
知っていることを全て白状しろと。
けれどレニは何も知らなかった。
彼女がドイツの青年将校に恋をしていたこと以外は。
しかし信じてはもらえなかった。
何時間もの間、引き止められた末、
見張りをつけて放してもらえることとなった。
レニはすっかり怯えながらも
その晩もミュージックホールで歌っていた。
そして楽屋にはまた例の花束が・・・
ネームカードを捜すレニ。
すると男の声・・・・・
「捜さなくてもいい。今度は自分で持ってきたんだ。」
彼女がびっくりして振り返ると
そこにはドイツの高級将校が立っていた。
彼女は誰なのかを問いただした。
けれど彼女は気付いていた。
彼は前の晩、桟敷席から盛んに拍手を送っていた男であると。
彼は今朝、迷惑をかけたことを謝りに来たのだと言う。
そしてショーの後、レニを夕食に誘うのであった。
夕食のとき、彼女は彼にこう告げた。
自分はフランスを愛するよう教育され、
フランスの利益を望んでいる、
外国の占領軍がフランスのためになるのかは分からないと。
彼は言う。
自分は全くそのことについては疑っていない。
ドイツの義務は、民衆の真の敵からヨーロッパを開放すること、
その敵とは時に、愛国者の仮面の影にかくれているのだと。
やはり彼を受け入れられないレニはウイスキーを少しなめると
もう疲れたと告げ、家まで送ってもらうことになる。
彼女が車から下りると、彼は手袋をはめたままの彼女の手にキスをした。
将校がレニの美しさに心を奪われていたその時、
レニは自分の部屋に人影らしいものを目にした。
彼女は震え出し、今夜は独りではいたくないと彼に告げるのだった。
2人は彼の高級アパートに着いた。
彼の国を愛する気持ち、紳士的な態度にだんだんと心を許していくレニ。
2人はたちまちの内に夢中になっていった・・・
彼女は毎晩、ステージから彼に歌を捧げ続けた。
レニと将校のロマンスが始まり、幾週も経ったある朝、
彼女の家にある訪問者が2人やってきた。
1人はレニの幼い従弟。
もう1人は以前、コーラスガールを轢き殺したあの男であった。
男は話し出した。
自分たちの任務にフランス人として協力して欲しいということ、
その任務はあのブロンドのコーラスガールが果たせなかったものだと、
フランスにあるドイツ軍の大兵器庫の場所をつきとめること、
そうすればナチスの反対勢力がそこを攻撃できるからと・・・
コーラスガールは任務遂行中、本気で青年将校を愛してしまった。
そして約束を果たせなかったコーラスガールは消されたのだと。
レニは男の申し出を断った。
男は言う。
それならばそれなりの方法をとると、
彼の隣で震える少年・・・
彼女の幼い従弟は人質として連れてこられていたのであった。
この哀れな子供は何もしてはいない、
ただ1つの罪はレニの身内であることだと・・・
彼女は男と契約を結んだ。
いつものとおり、将校のアパートを訪れたレニは引出しを調べ始めた。
しかし彼の家に常駐している執事にはびくびくものであった。
彼に見つからぬよう、片っ端から調べを続ける。
とうとう武器庫の隠し場所の地図を手に入れる。
博物館で待ち合わせをするレニ。
男と幼い従弟、そしてレニ。
情報を手入れたという彼女に向かい、男は言う。
これはお前のする仕事の第一歩に過ぎない、
彼女の裏切りを知ったら、あの将校は心の底からお前を憎むだろう・・・と。
レニは絶望と怒りで真っ青。
それを見ていた少年・・・・・
ここは博物館の6階・・・
吹き抜けのガラス壁のそばにたたずむ3人・・・
次の瞬間、
少年は男の腕を掴むとガラス壁を飛び越え、
自分を犠牲にし、男もろとも落ちていくのであった・・・
レニはベッドで目を覚ます。
昨晩、事件のことは何も告げず、将校の元へ震えながらやってきたのであった。
将校を、そしてドイツをすっかり愛してしまったレニは
兵器庫の秘密と引き換えに、反対勢力の親玉と接触することを決める。
ある日、パリ郊外のお城へと招待されたレニ。
彼女は反対勢力の男の車に乗り込むと、
その後を将校と部下の兵隊たちに追わせるのであった。
お城に到着したレニは奥の部屋に通される。
ドイツ軍の兵隊がすぐに突入してくると疑わなかったレニは、
親玉に何やら耳打ちをしている運転手を見て悟る・・・
将校ら兵隊は、彼女の車を見失い、手間取っていたのであった。
何とか時間を稼ごうと、レニは最後の手段にでる。
親玉を誘惑するレニ・・・
そして親玉がレニに飛びかかろうとしたとき、
彼女は肉切り様のフォークをつかむと男を刺し殺すのであった・・・
そこへ将校たちがやっとの思いで駆けつける。
彼女は窓を開け、彼のもとへ行こうとする・・・
しかしその下には先ほどの運転手が銃をかまえている・・・
間一髪のところで男を見つけた将校は男を撃つ。
しかし死ぬ寸前、男の銃はレニをしっかりと捕らえていた・・・
カーテンを掴み、倒れまいとするレニ・・・
駆けつけた将校が彼女の腕を掴んだとき、
レニのわずかに残っていた力は抜け、彼に倒れ掛かる。
あなたを愛している・・・
またすぐにベルリンへ行ける・・・
彼は彼女にキスをした。
彼女の唇から離れたとき、レニはもう力尽きていた。
将校は目にいっぱい涙を溜め、歩いていく・・・
しかしその道は光に満ちている・・・。
完。
「黒豹」に引き続き長編すぎます・・・。
しかもこっちはかなり省いています。
なので「え?展開早ッッ」ってところが多いかと思いますが
まぁだいたいこのような感じのお話でした!!
けっこう読んでいるとその世界にはまっちゃいますよ^^
この映画の話をしている間には、
バレンティン(浦井さん)が「ナチの宣伝映画だ!」とか野次ったり、
モーリス(石井さん)が恋人の話をし出したりと脱線が入ります。
ところで『Primary Colors』のお稽古が5日から始まったみたいです^^
元・星組の凛華せらさんも急遽ご出演だそうです。
ハリーの台本がかなり楽しいらしく、
本読みが和やかムードで行われたとのこと^^
高額チケに手を出そうか・・・・・
悩んでおります・・・・・
(出せ出せ!!)
場所はドイツ軍に占領されたパリ。
とあるミュージックホール、スタイル抜群のコーラスガールたち。
暗転の後、現れたのは花形スター・レニ。
皆の視線を一点に受けるレニ。
桟敷席のドイツ人将校ももちろんその1人。
挨拶をした瞬間、ドイツ人将校と目が合うレニ。
楽屋に戻ったレニはステキな花束の贈り物に気付いた。
その時、ブロンドのコーラスガールの1人が楽屋を訪ねる。
彼女は自分の崇拝するスターであるレニに
自分の身に起こりつつあることを話そうとやって来たのだ。
彼女が子供を宿していること。
そして相手はドイツの青年将校であること。
そして彼は自分のことをとても愛してくれていること。
彼女の話を聞いた後、レニは思う。
自分は祖国の侵略者を愛する事ができるだろうか・・・
レニと別れたコーラスガールは恋人のアパートへと急いでいた。
ちょうど夜中の12時だった。
灯りの燈った窓が開き、彼女に向かって微笑む青年将校。
その瞬間・・・・・
後ろからフルスピードで走ってきた車がコーラスガールに・・・
そのまま車は逃走。
全てを目撃した青年将校は大慌てで駆け寄り、彼女の腕を取る。
やっとの思いで聞き取れた言葉。
心配はない・・・
子供は元気に生まれる・・・
あなたの自慢になるだろう・・・
そう告げた彼女の目は、開いたまま光を失った・・・
次の朝、ドイツの警察がレニを訪ねた。
知っていることを全て白状しろと。
けれどレニは何も知らなかった。
彼女がドイツの青年将校に恋をしていたこと以外は。
しかし信じてはもらえなかった。
何時間もの間、引き止められた末、
見張りをつけて放してもらえることとなった。
レニはすっかり怯えながらも
その晩もミュージックホールで歌っていた。
そして楽屋にはまた例の花束が・・・
ネームカードを捜すレニ。
すると男の声・・・・・
「捜さなくてもいい。今度は自分で持ってきたんだ。」
彼女がびっくりして振り返ると
そこにはドイツの高級将校が立っていた。
彼女は誰なのかを問いただした。
けれど彼女は気付いていた。
彼は前の晩、桟敷席から盛んに拍手を送っていた男であると。
彼は今朝、迷惑をかけたことを謝りに来たのだと言う。
そしてショーの後、レニを夕食に誘うのであった。
夕食のとき、彼女は彼にこう告げた。
自分はフランスを愛するよう教育され、
フランスの利益を望んでいる、
外国の占領軍がフランスのためになるのかは分からないと。
彼は言う。
自分は全くそのことについては疑っていない。
ドイツの義務は、民衆の真の敵からヨーロッパを開放すること、
その敵とは時に、愛国者の仮面の影にかくれているのだと。
やはり彼を受け入れられないレニはウイスキーを少しなめると
もう疲れたと告げ、家まで送ってもらうことになる。
彼女が車から下りると、彼は手袋をはめたままの彼女の手にキスをした。
将校がレニの美しさに心を奪われていたその時、
レニは自分の部屋に人影らしいものを目にした。
彼女は震え出し、今夜は独りではいたくないと彼に告げるのだった。
2人は彼の高級アパートに着いた。
彼の国を愛する気持ち、紳士的な態度にだんだんと心を許していくレニ。
2人はたちまちの内に夢中になっていった・・・
彼女は毎晩、ステージから彼に歌を捧げ続けた。
レニと将校のロマンスが始まり、幾週も経ったある朝、
彼女の家にある訪問者が2人やってきた。
1人はレニの幼い従弟。
もう1人は以前、コーラスガールを轢き殺したあの男であった。
男は話し出した。
自分たちの任務にフランス人として協力して欲しいということ、
その任務はあのブロンドのコーラスガールが果たせなかったものだと、
フランスにあるドイツ軍の大兵器庫の場所をつきとめること、
そうすればナチスの反対勢力がそこを攻撃できるからと・・・
コーラスガールは任務遂行中、本気で青年将校を愛してしまった。
そして約束を果たせなかったコーラスガールは消されたのだと。
レニは男の申し出を断った。
男は言う。
それならばそれなりの方法をとると、
彼の隣で震える少年・・・
彼女の幼い従弟は人質として連れてこられていたのであった。
この哀れな子供は何もしてはいない、
ただ1つの罪はレニの身内であることだと・・・
彼女は男と契約を結んだ。
いつものとおり、将校のアパートを訪れたレニは引出しを調べ始めた。
しかし彼の家に常駐している執事にはびくびくものであった。
彼に見つからぬよう、片っ端から調べを続ける。
とうとう武器庫の隠し場所の地図を手に入れる。
博物館で待ち合わせをするレニ。
男と幼い従弟、そしてレニ。
情報を手入れたという彼女に向かい、男は言う。
これはお前のする仕事の第一歩に過ぎない、
彼女の裏切りを知ったら、あの将校は心の底からお前を憎むだろう・・・と。
レニは絶望と怒りで真っ青。
それを見ていた少年・・・・・
ここは博物館の6階・・・
吹き抜けのガラス壁のそばにたたずむ3人・・・
次の瞬間、
少年は男の腕を掴むとガラス壁を飛び越え、
自分を犠牲にし、男もろとも落ちていくのであった・・・
レニはベッドで目を覚ます。
昨晩、事件のことは何も告げず、将校の元へ震えながらやってきたのであった。
将校を、そしてドイツをすっかり愛してしまったレニは
兵器庫の秘密と引き換えに、反対勢力の親玉と接触することを決める。
ある日、パリ郊外のお城へと招待されたレニ。
彼女は反対勢力の男の車に乗り込むと、
その後を将校と部下の兵隊たちに追わせるのであった。
お城に到着したレニは奥の部屋に通される。
ドイツ軍の兵隊がすぐに突入してくると疑わなかったレニは、
親玉に何やら耳打ちをしている運転手を見て悟る・・・
将校ら兵隊は、彼女の車を見失い、手間取っていたのであった。
何とか時間を稼ごうと、レニは最後の手段にでる。
親玉を誘惑するレニ・・・
そして親玉がレニに飛びかかろうとしたとき、
彼女は肉切り様のフォークをつかむと男を刺し殺すのであった・・・
そこへ将校たちがやっとの思いで駆けつける。
彼女は窓を開け、彼のもとへ行こうとする・・・
しかしその下には先ほどの運転手が銃をかまえている・・・
間一髪のところで男を見つけた将校は男を撃つ。
しかし死ぬ寸前、男の銃はレニをしっかりと捕らえていた・・・
カーテンを掴み、倒れまいとするレニ・・・
駆けつけた将校が彼女の腕を掴んだとき、
レニのわずかに残っていた力は抜け、彼に倒れ掛かる。
あなたを愛している・・・
またすぐにベルリンへ行ける・・・
彼は彼女にキスをした。
彼女の唇から離れたとき、レニはもう力尽きていた。
将校は目にいっぱい涙を溜め、歩いていく・・・
しかしその道は光に満ちている・・・。
完。
「黒豹」に引き続き長編すぎます・・・。
しかもこっちはかなり省いています。
なので「え?展開早ッッ」ってところが多いかと思いますが
まぁだいたいこのような感じのお話でした!!
けっこう読んでいるとその世界にはまっちゃいますよ^^
この映画の話をしている間には、
バレンティン(浦井さん)が「ナチの宣伝映画だ!」とか野次ったり、
モーリス(石井さん)が恋人の話をし出したりと脱線が入ります。
ところで『Primary Colors』のお稽古が5日から始まったみたいです^^
元・星組の凛華せらさんも急遽ご出演だそうです。
ハリーの台本がかなり楽しいらしく、
本読みが和やかムードで行われたとのこと^^
高額チケに手を出そうか・・・・・
悩んでおります・・・・・
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COMMENT
魅力的な…
映画語り2!早速拝読しました。いやぁ~独特の妖しい世界にどっぷりと引き込まれて、またしても妄想…(^.^;)この妖しさが朝海さんや他キャストの皆さんによってどんな風に創り上げられていくのか、益々楽しみになってます!!論者様に感謝です!!
『Primary Colors』お稽古始まったんですね~。和やかム-ド…。きっと楽しい舞台になるんだろうなぁ~。絶対行きたい!でもチケットは取れるはずもなく…諦めかけては”行きたい病”に侵され(笑)お稽古の文字にでさえ興奮する今日この頃…。日々葛藤の毎日です(笑)
こんばんは!
あちゃ~・・。「レニ」ではなく、すっかり「コム」さんで物語を読んでしまって(^ ^;)
頭の中で「愛の劇場」上映会ですよ。
きゃ~っ!!倒れるシーン最高ぢゃないですか!!朝海さんがカーテンを掴むんですよ!?
(私のツボ変ですか・・?)
黒豹よりも、現実味があってスリリングですね。読んでるだけでドキドキします。
まとめてくださってありがとうございました!
Newスキン、綺麗ですね♪
蝶を見ると、コム蜘蛛の、マコ蝶をたぐり寄せるアノ手とアノ顔を思い出しますわ~。にひひ!
無題
最後に息絶えるコムさんってこれまでもあったと思うのですが、好きです。いいですよねぇ~。
この背景の影響もあるのでしょうか?なぜだか変な興奮状態に陥ってしまいました。あらためてまた出直します。
引き込まれた私たち
本日も葛藤中でいらっしゃいますでしょうか?
私はもう手を出そうかと思っております。
だってね・・・稽古とか、和やかとか言われると・・・・ねぇ?
今回は2話目ということなのですが
こんな長々と話しておきながら
これが舞台化され、本当に朝海さんが演じる保証もないわけです。
それがとっても心配でもありますが、
私ももはや手が止まらなくなってきております(病気)
ゆっきぃ様。
「あの手とあの顔」・・・・・爆笑。
分かります!がっちり分かります。
何ですかね、あの核心をついた顔は。
あんな顔を公で、しかも映像に残しちゃってるあたりが
さすが我々の朝海さんと言った感じです。
もう朝海さんにコードはなくなったので
これからはもっと弾けてくださることと思われます(はなち)
ゴンベ様。
これね・・・このテンプレート・・・すごいですよね?
朝海さんにピッタリですよね?
でも多少コメントが赤色で書きにくいですね・・・
また『primary~』が始まりましたら
気分転換に爽やかに替えるやもしれませんが・・・
今はちょっと興奮状態になるこちらで(笑)
朝海さんの最期演技はとっても好きです!!
イッちゃってる目がよいです(うんうん)