新 勝手にコム論
元宝塚歌劇団雪組トップスター朝海ひかるさん!舞台道を走り続ける朝海さんのちょっぴり昔の記録です^^
中日劇場 エリザベート ③
- 2008/08/31 (Sun) |
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●浦井くぅぅん!!
ヅカ版のルドよりも、もっといろいろと考えて考えて
悩みぬいている感じがしますねぇ・・・。
市民の怒り・暴動もちゃんと目に入っていて、
自分のママが責められていることも知っていて・・・
そしてどうしようもなく追い詰められているッッ。
Mっぽい浦井ルドが素敵です。
武田トートがそこに追い討ちにきました。
浦井くんの高い声での主旋律に、武田くんの甘い低いハモリが加わって
素敵な「闇が広がる」を聞くことが出来ます(*´∀`*)
革命家の方々がルドルフを盛り上げようと奮闘。
コバルトブルーの馬車が再び登場し、
その上でハンガリー国王の夢を見るルドッ!!
革命のダンスがすっごいカッコイイよね!!
激しいダンス!!
コムちゃんのルドルフだったら、東宝バージョンの
この革命ダンスシーンも見たかったなぁぁ~(*´∀`*)
●冷たいママ
実の親子なんだけれど・・・
息子はママの愛に飢え、ママは息子を1人にしすぎた後遺症、
お互いの愛が曲がってしまって分かち合えない・・・・。
ママは冷たく去っていってしまう。
コムちゃんの硬質な表情が本当に何の感情も持ち合わせていなくってね、
自分のことで精一杯の今のママにはルドの想いは伝わらず・・・
トートダンサーに弄ばれ、振り回せれた挙句に、
武田トートに噛み付くような接吻をされ、
浦井ルドはピストル自殺・・・・(哀)
●小さくなった皇后様
我が息子の棺に抱きつき縋るママ。
棺の中の息子に許しを請うように棺を撫でるママ。
そこには人々の喝采を浴びて、溌剌と生きていた皇后様の姿はなく、
生気を吸い取られた小さな女性が1人、悲しみに暮れるだけ。
●コムちゃんの「夜のボート」
同じメロディーの歌を2人で歌っていたプロポーズの頃の面影は
一切なく、コムちゃんからも、鈴木さんからも物悲しさが溢れかえっています。
誤解が誤解を生んだ2人のすれ違い人生・・・。
目を合わすことない2人の姿、
フランツの歩み寄りも虚しく、エリザベートの心は閉ざされたままです。
「いつかわたしの目で見てくれたなら・・・」
そう信じていた2人の想いは実現することなく、
それでも、この期に及んでもなお、
「1度わたしの目で見てくれたなら・・・」と
お互いに願うエリザベートとフランツ。
この悲しい台詞がずっと頭の中を流れます。
●エリザベートが自由になれた場所
大物ならば誰でも良かったのだと証言したルキーニ。
エリザベートとしてではなく、
「誰でも良い」の対象となりその最期を迎えたシシィ。
彼女が抜け出したかった皇后エリザベートとしての人生。
その最期はあまりにもあっけなく見えました。
ヅカ版でのトート閣下が主役のお話とは違い、
トート閣下が勝ち取った愛ゆえの死を感じることはできなかったけれど、
エリザベートがやはり最後の最後まで貫いたのは
「この命はわたしだけのもの」という彼女の信念。
それは十分に伝わってきました。
武田トートに棺に誘導されるシシィは
誰に負かされたわけでもなく、自分の人生を自分の意思で生き、
そして最期も1人で去っていくのだという強さを秘めた表情に見えました。
棺の中に眠るシシィの顔はもはや冷たく、
生ける者としてのオーラを一瞬にして消したコムちゃん。
彼女の魂は2度とルキーニに呼び覚まされることもなく、
今度こそ安らかに、本当の自由になれる場所へと旅立ったのでしょう。
●カーテンコール
ショーがないんだよねぇぇ~~。
ショー有りきの一本物に慣れている私にはちょっと寂しい。
でもバンバンに拍手で出演者の方々に喝采を送りまして、
鏡の間の白いお衣装のコムちゃんに再び感動しちゃいました(*´∀`*)
武田くんとのお手手つなぎも『トライアンフ~』以来^^
お人形のような2人は仲良くアンコールにも応えてくださって^^
何とも可愛らしいコンビだわ~っと癒され、劇場を後にしました。
今回の名古屋ツアー。
名古屋名物を食すこともでき、
ナナちゃんの下を友人と歩くこともでき、
名古屋駅直結高級ホテルからの眺めを楽しむこともでき、
うだるような暑さを無視すれば、最高に楽しい時間でございました^^
やっぱり近場の梅芸も好きだけれど
コムちゃんを求めて、同士と繰り広げる珍道中は素晴らしい(*´∀`*)
進化し続けるコムちゃんのシシィ、
次回は梅田でその勇姿を拝みたいと思います(*´∀`*)チャンチャン!!
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